SDL Trados Studio Freelanceの主要機能
27万人を超えるプロの翻訳者から信頼され、世界で最も広く使用されているコンピュータ翻訳支援(CAT)ツールであるSDL Trados Studioの機能をご紹介します。
翻訳メモリ(TM)は、SDL Trados Studioの中心となるテクノロジーです。翻訳資産を再利用するために、翻訳作業をしながら訳文を継続的に保存できる言語データベースです。
原文言語は「ソース」、訳文言語は「ターゲット」と呼ばれます。ソースとターゲットのペアを翻訳単位(TU)と呼び、繰り返し再利用できるように保存されます。翻訳メモリを使用すれば、同じ文章を繰り返し翻訳する必要がなくなります。
TUを翻訳メモリに追加すればするほど、データベースの内容が充実し、TMに「一致訳」が見つかりやすくなるため、その後の翻訳スピードが向上します。その結果、生産性を高め、時間を節約し、より多くのプロジェクトを引き受けられるようになります。
SDL Trados Studioを介して使用するSDL Machine Translationは、最新のニューラル機械翻訳(NMT)の利用を検討している個人翻訳者にとって、最適かつセキュアなソリューションです。SDLのNMTは、SDL Language Cloudを通じて130を超える言語ペアで使用できます。翻訳プロジェクトで簡単に使用できるため、プロジェクトの作業時間を短縮できます。
正確かつ一貫性のある用語集を活用して、高品質な翻訳を実現し、翻訳作業のやり直しを減らして生産性を向上させ、個人翻訳者のコスト効率を高めることができます。SDL Trados Studioには、業界で最も高度な用語集管理ソリューションであるSDL MultiTermが無料で付属しています。SDL MultiTermはスタンドアロンのアプリケーションとしても、SDL Trados Studioの一部としても使用できます。
SDL Language Cloud Terminologyは、クラウド環境で機能する使いやすい用語集管理ソリューションです。SDL Trados Studioで無料で使用できますが、年間サブスクリプションを利用すると、追加機能として用語ベースの共有やExcel形式でのインポート/エクスポートが可能になります。 クラウド環境での用語集管理について詳しくは、当社までお問い合わせください。
多くのドキュメントで、日付、時刻、通貨、および測定値(「認識済みトークン(旧:固定要素)」とも呼ばれます)が標準形式で表示されていないことがよくあります。その際、これらの認識済みトークンがSDL Trados Studio上で認識されなかったり、訳文言語に合わせて自動的に調整されたりします。SDL Trados Studio 2021では、認識済みトークンの日付、時刻、通貨の認識を設定でカスタマイズできるようになります。これにより認識してほしい形式で処理ができるので、翻訳やチェックの効率を上げることができます。
翻訳メモリ(TM)をできるだけ最適な状態で維持することで、高い翻訳品質を確保できます。SDL Trados Studioの翻訳メモリビューでは、1ページ最大1,000件の翻訳単位(TU)を検証し、TM内の特定の領域にすばやく移動できます。これにより、必要な編集を簡単に行うことができ、最も精度の高い最新の翻訳によって重要な資産を常にアップデートできます。
SDL Trados Studioの自動品質保証(QA)チェッカーは、句読点、用語、不統一など、言語面の隠れたエラーを見つけ出します。使用する言語ペアごとにQA設定をカスタマイズできるため、QAチェックの柔軟性と制御性が向上します。
QAチェックを実行するときに設定をカスタマイズし、確認したいエラーだけに絞ってレポートを作成することができます。ファイルでQAチェックを実行すると、設定に基づくエラーとその原文分節および訳文分節を表示するレポートが作成され、エラーの原因がわかります。分節番号をクリックするだけでレポートから対象分節に移動でき、エラーを修正できます。
SDLは、翻訳プロセスを可能な限りシンプルにするため、可能な限り幅広いファイル形式をサポートするための取り組みを続けています。SDL Trados Studio 2021では、完全に製品化されたXML2ファイルフィルター、強化されたAdobe FrameMakerファイルフィルター、メールのMSG形式に加え、YAMLファイルにも対応しています。
新しい翻訳プロジェクトを作成する前に、カスタムまたは組み込みのファイルフィルターを使用して、[ファイルの種類]ウィンドウからドキュメントを直接プレビューできます。ファイル形式のテストにかかる時間を節約することができます。
分節を簡単に結合して、原文が正しくなるように修正できます。段落を越えた分節も結合できます。
一般的な種類のファイルであれば、ドキュメントのプレビューを生成し、入力した訳文のレイアウトを確認できます。
翻訳プロセスのどの段階でも、多数のファイルを1つのファイルにすばやく結合できます。
Microsoft® Wordの変更履歴と同様に操作できるため、迷うことなくレビューを進めることができます。また必要に応じて変更を簡単に承諾または拒否してレビューを完全に管理できます。
レビュー済みの訳文ファイルからバイリンガルファイルを自動的に更新し、最終の変更を翻訳メモリにインポートすることで、翻訳メモリを常に最新の状態にしながら、レビュープロセスを効率化できます。
SDL Trados Liveモバイルアプリは、忙しい個人翻訳者にとって最高のパートナーとなります。
SDLの新しいクラウドソリューションであるSDL Trados Liveに登録すれば、どこにいても携帯電話からアプリに直接ログインするだけで、プロジェクトをすばやく簡単に開始し、統計情報を表示して、最新の進捗状況を把握できます。
アプリは、Apple App Store(iOS)とGoogle Playストア(Android)から無料でダウンロードできます。
SDL Trados Liveは、翻訳プロセスを最適化し、管理性と可視性を向上させ、共同作業を促進したいと考えする個人翻訳者に最適なプロジェクトソリューションです。
翻訳業界唯一のアプリストア、SDL AppStoreのアプリを使用して、各自の作業方法に合うようにSDL Trados Studioをパーソナライズできます。SDL Trados Studio 2021では、SDL AppStoreに直接アクセスできるようになりました。
SDL AppStoreを統合したことにより、250種類以上のアプリを簡単に利用できるようになりました。SDL AppStoreでの検索、新しいアプリのダウンロードやインストール、所有しているアプリに更新が必要かどうかの確認。こうした作業すべてをSDL Trados Studio内で簡単に実行できるのです。
さらに、自分自身でアプリを開発してSDL Trados Studioをカスタマイズすることも可能です。SDL Trados Studio 2021では、SDL Trados Studio統合APIが強化されています。開発者ハブでは、ソフトウェア開発キット(SDK)に自由にアクセスできます。
SDL Trados Studio 2021では、ヘルプとサポートにワンクリックでアクセスできるようになりました。[ヘルプ]タブの新しい[SDL Forums]オプションをクリックすると、関連するコミュニティフォーラムに直接アクセスできます。世界最大の翻訳ソフトウェアコミュニティである活発なSDL Communityでは、質問の投稿、回答の検索、ほかのユーザーとの意見交換やアイデアの共有を迅速かつ簡単に行えます。