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~Trados Studioってなに?~第4回「機械翻訳とは違う!?」

皆さんこんにちは!SDLジャパンの西海です。このブログでは、翻訳業務に携わる方・翻訳ツールにご興味をお持ちの方向けにTrados Studioという翻訳ツールについてどんなツールなのか、また使うとどんないい事があるのかをわかりやすくご紹介していきます。

「Trados Studio」と「機械翻訳」ってなにが違うの?

第4回は「Trados Studio」と「機械翻訳」ついて触れたいと思います。

漠然と「翻訳ツール」というと、おそらく多くの方が"機械が自動で翻訳するツール"を思い浮かべるのではないでしょうか。私も翻訳業界に入る前はそうでした。笑
この、機械が自動で翻訳を行うツールは翻訳業界でよく「機械翻訳」もしくは「MT(Machine Translation)」と呼ばれています。 皆さんも翻訳サイトを使った経験があるかと思います。

それに対しTrados Studioは「翻訳支援ツール」や「CAT(Computer Assisted Translation)ツール」と呼ばれるツールで、機械翻訳とは少し異なるジャンルです。ブログの第1回で紹介しましたよ~!!覚えてますか?
翻訳業務に携わったことのある方なら、「翻訳ツール」と聞くと翻訳支援ツールが思い浮かぶのではないでしょうか。

このように翻訳ツールと一概に言っても大きく「翻訳支援ツール」と「機械翻訳」という2つのジャンルがあるのです!(その他色々なツールがありますが、今回はこの2つについて説明します)それぞれどのような特徴があるのか見ていきましょう。

①翻訳支援ツール(CATツール)

まずは翻訳支援ツールから。前回まで紹介をしてきたのでもう皆さんおわかりかと思いますが、翻訳メモリや用語ベースを使い過去の翻訳データを流用していくツールですね。人の手によって翻訳された信頼できる訳文を使い回せることが、機械翻訳との大きな違いとなります。機械が自動で翻訳をするわけではないので、基本的には翻訳者がいる前提で使用するツールとなります。

【翻訳支援ツールが適している文書】
翻訳支援ツールは質が求められる文書やお客様の目に触れる文書に適しています。例えば、製品マニュアルやトリセツ、仕様書などです。これらは納品物としてお客様が実際に読む文書なので、機械が翻訳したままではダメなことは皆さんおわかりかと思います。
また繰り返される表現が多く改版や改定で重複する翻訳作業が多いので、翻訳メモリからの流用率が高くフィットしやすい文書なんです。その他、特許の申請書や治験プロトコルなど、審査基準が設定されている文書は用語が統一されているかを厳しく問われる場合があり、用語ベースが活躍します。
最近ではWebサイト、会社案内、ゲームスクリプト、アナウンス原稿など幅広い文書の翻訳にTrados Studioが使われています。

②機械翻訳(MT)

機械翻訳は人が作業を行う必要がなく、時間や人手を抑えて訳文を生成できるというメリットがあります。質があまり求められない文書や分量が多い場合に活躍します。
その反面、翻訳結果が正しくない場合も多く、人の目によるチェック作業が発生します。
一般に機械翻訳結果を修正する作業は「ポストエディット」と呼ばれています。機械翻訳の精度やどれだけ品質が求められているかに応じて、ポストエディットにかける時間を検討する必要があります。

【機械翻訳が適している文書】
機械翻訳は意味がざっくりとわかればよい社内向け文書や、分量が多く人の手ではこなしきれない文書に適しています。時間や人件費をかけることなく訳文を生成でき、適した環境に採用することで非常に便利なツールです。例えば、海外オフィスからくる社内向けドキュメントや、旅行・日常会話で使うような文書などです。

ここまで翻訳支援ツールと機械翻訳の違いを説明しましたが、両者の特徴や役割などはご理解いただけましたでしょうか。
Trados Studio上では機械翻訳を組み合わせて使うこともできます!どうやって使うのかお見せしますね。

Trados Studioと機械翻訳を組み合わせた使用

ここまで皆さん、翻訳メモリの使い方はわかっていますか?基本的な翻訳メモリの使い方をご存じない方はまずコチラを読んで下さいね。
例えば以下のような場合、1番目の分節「Getting Started」は翻訳メモリから流用できる訳文がないので、通常手で翻訳を行う必要があります。

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こんな時、機械翻訳を組み合わせると・・・

翻訳メモリからの流用がない文に対して、「AT(Automatic Translation)」というアイコンで機械翻訳結果が表示されます!便利でしょ?この「AT」は誰かが訳したものではなく、機械が訳した文をもってきています。

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候補は翻訳メモリ結果と同じく訳文側へ挿入できます。

4-3

ATは機械が翻訳したものですので必要に応じて修正(ポストエディット)を行い、「確定」します。「確定」を押したタイミングで翻訳メモリに追加されますので、これ以降は機械翻訳結果としてではなく翻訳メモリの結果として表示されます。こんな感じですね。

4-4

つまり1度修正をすれば、次回以降は直す必要がないんですね。

機械翻訳を単体で使う場合は毎回修正が必要になるケースが多いですが、Trados Studioと組み合わせて機械翻訳を使用すれば、同じ文・似た文は1度の修正で済むことが多くなります。
イメージはこんな感じです。
4-5

このように、Trados Studioを使用すると翻訳メモリと機械翻訳の両方を使用することが可能なんです。翻訳メモリから流用できるものがあればそれを優先して使用し、ないものは機械翻訳をサポートとして使用しながら翻訳を進めることができます。
※クラウド機械翻訳を使用する場合は、Trados Studioを使用するPCがインターネットに接続されている必要があります。

SDLではBeGlobalというクラウド機械翻訳の販売を行っています。詳しい製品紹介をご希望の場合はお気軽にお問い合わせください。

最後に

機械翻訳は近年、AIの導入などにより精度が上がったと言われていますが、人が行う必要のある翻訳文書においては、機械が全ての作業を代替できる段階には達していないと言われています。やっぱり人の手による作業は必要なんですね。機械翻訳に関しては色々な議論があり、もっとお伝えしたいことがあるのですが・・・
難しい話になってしまうので今日はこの辺で終わりにしておきましょう笑

Trados Studioや機械翻訳の位置づけがごちゃ混ぜになっていた方は、このブログで少しスッキリしていただけたのではないでしょうか。翻訳ツールを検討する際の1つのポイントとしては、まず翻訳支援ツールが必要なのか、機械翻訳を必要なのかを判断すると進めやすいですよ。

ぜひこれを機会に、機械翻訳の便利さも体感しつつTrados Studioを試して見てくださいね。ご相談があればご遠慮無く、お問い合わせ下さい!

■30日間の無料トライアル■
http://www.sdltrados.com/jp/products/trados-studio/free-trial.html

■過去のブログ■
第1回「Trados Studioの自己紹介」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/intoduction-sdl-trados-studio.html 
第2回「翻訳メモリ」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/translation-memory-sdl-trados-studio.html 
第3回「用語ベース」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/sdl-trados-studio-termbase.html 
第5回「Tradosで使用するファイル」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/sdl-trados-studio-file-types.html 
第6回「Trados Studioの歴史」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/sdl-trados-studio-history.html 
第7回「Tradosの活用例、製造業界編!」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/sdl-trados-studio-manufacturing.html 
第8回「Tradosの活用例、特許業界編!」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/sdl-trados-studio-patent-law.html 
第9回「翻訳業務を標準化しよう」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/standardization-translation-with-trados.html 
第10回「翻訳メモリの共有と管理」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/sharing-managed-translation-memory-trados-studio.html 
第11回「外注しているからTradosは不要!?」 
https://www.sdltrados.com/jp/blog/how-to-use-trados-studio-for-outsourcing.html 

■Webinar■ 
無料で配信をしているTrados StudioのWebセミナーです。 
過去のWebinarはこちらからご確認ください。  
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