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~Trados Studioってなに?~ 第8回「Tradosの活用例!特許業界編!」

皆さんこんにちは! SDLジャパンの西海です。このブログでは、Trados Studioという翻訳ツールについてご紹介をしていきます。
第8回は、第7回に続きTradosの活用例をご紹介致します。今日は「特許業界」での活用例です!

特許翻訳とは?

特許翻訳の分野で主に取り扱われている文書は、特許を出願する特許明細書や学術論文、技術文書などです。これらの大部分は日本国内から海外へ特許出願をする際に日本語から英語へ翻訳されるケースが多いと言われています。その他中国語への翻訳や、海外から日本への特許出願時にも翻訳が発生します。
ご参考までに、世界の特許出願件数は2003年が約149万件、12年が約235万件で、10年間で1.6倍に増加しており、これからも特許翻訳のニーズは増えていくと言われています。

特許翻訳は通常の翻訳とは異なり、専門的な理解が必要とされ原文を忠実に過不足無く翻訳をすることが求められます。これを手動で行うと表現がバラついたり、難しい文の翻訳に何度も繰り返し時間をかけたり・・・ということが起こります。

Tradosの翻訳メモリを使用すれば、これらの専門的な文に対し統一した表現を使い回すことができます。また専門性が高い分、定型化された表現が多く枠組みなどが決まっているため、翻訳メモリの効果を発揮しやすいことが特徴です。

具体的な使用イメージ

それではどのように活用していくのか簡単に2つの例をご紹介します。

■定型文■
1つ目は定型文です。わかりやすく、簡単な例を考えてみましょう。
特許明細書で製品を説明する文書の冒頭で、以下の文があるとします。

①「図1は、本明細書に示すLED照明装置の概略図である。」

このような文はしばしば似た構造で繰り返されることが多いのです。
例えば、別の明細書ではこんな感じ。

②「図2は、本明細書に示すプリンタ装置の概略図である。」

まず①の日本語:英語ペアが翻訳メモリに登録されているとします。

「図1は、本明細書に示すLED照明装置の概略図である。」⇔
「FIG. 1 is a schematic diagram of an LED lighting system presented herein」

これは既に過去に翻訳したことがある文ということになります。

今、②の文を翻訳したいとすると訳文の候補はあいまい一致として①が出てきます。

「FIG. 1 is a schematic diagram of an LED lighting system presented herein」
(90%マッチなどで出ます)
太字の部分が異なりますので、手で修正を行います。

「FIG. 2 is a schematic diagram of an printing system presented herein」(自分で修正)
こんな感じ。これで②の翻訳は完了します。

これをゼロから再度翻訳し直すのと数単語を直すだけでは作業の負荷が大きく違います。
実際の文書ではもっと長く複雑な文もありますので最初から全てがマッチするわけではないのですが、長期でデータが蓄積され似ている文を拾ってくるようになります。

■テンプレート■
2つ目はテンプレートの使用イメージです。
特許明細書に限らず、レポート、報告書などはフォーマット(テンプレートの枠)が決まっています。本文は毎回変わりますが、このフォーマットは毎回変わらず出てきます。
こちらもシンプルな例ですが、以下のようなフォーマットがあったとしましょう。

—————————————————–
【書類名】  特許願
【整理番号】
(【提出日】  平成    年    月    日)
【あて先】  特許庁長官          殿
(【国際特許分類】)
【発明者】
【住所又は居所】

【氏名】
【特許出願人】
(【識別番号】)
【住所又は居所】
【氏名又は名称】…
—————————————————–
このフォーマットに出てくる項目名は基本的には変わることなく毎回出てきます。これを毎回訳している方はあまりいないかと思いますが、手動でコピーをしてくるのも時間がかかり、貼り付けで場所を間違える可能性もありますよね。
翻訳メモリにデータが入っていれば、これらの項目は「一括翻訳」を使用すれば全て埋めることが可能です。本文の翻訳だけに集中できるわけですね。
一括翻訳を実際の画面で使用する流れは前回のブログで紹介していますよ~。

なんとなくイメージは掴めましたでしょうか。

翻訳メモリにデータが何も入っていない時、どうすればいいの?

Trados導入時は過去の翻訳データが翻訳メモリに入っていませんが、その場合はどうすればよいのでしょうか。このような場合、過去のデータをインポートすることですぐに過去の翻訳データを流用することができます。

ここでポイントは、定型文が多い汎用的(モデル的)文書や、テンプレートの枠が入っている文書をインポートすることです。これにより、該当候補が出やすくなり過去のデータをすぐ流用することができます。
原文と訳文をそれぞれ、Trados上に取り込み翻訳メモリへインポートします。この操作は「整合」と呼ばれています。
※整合は全て自動ではなく、1文節ずつ対訳ペアが正しいことを確認する必要があります

用語の統一
これも繰り返しとなりますが、特許では用語の統一が非常に重要です。
用語を統一することで誤解を避けることができ、また統一感があると印象のよい文書となります。これも手動で行うよりもTradosを使用して簡単に統一が可能です。

今日は、特許業界での活用例を紹介しました。特許翻訳は専門性が高く難しい分野ですが、Tradosを活用することで効率的に作業を進めることができます。
現在手動で翻訳を行っている方は、実際にご自身の翻訳でTradosが役立つかを想像してみてください!気になる方はぜひトライアルをお試しください。

■30日間の無料トライアル■
http://www.sdltrados.com/jp/products/trados-studio/free-trial.html

■過去のブログ■
第1回「Trados Studioの自己紹介」
http://jp.blog.sdltrados.com/intoduction-sdl-trados-studio/
第2回「翻訳メモリ」
http://jp.blog.sdltrados.com/translation-memory-sdl-trados-studio/
第3回「用語ベース」
http://jp.blog.sdltrados.com/sdl-trados-studio-termbase/
第4回「機械翻訳とは違う!?」
http://jp.blog.sdltrados.com/trados-studio-machine-translation/
第5回「Tradosで使用するファイル」
http://jp.blog.sdltrados.com/sdl-trados-studio-file-types/
第6回「Trados Studioの歴史」
http://jp.blog.sdltrados.com/sdl-trados-studio-history/
第7回「Tradosの活用例、製造業界編!」
http://jp.blog.sdltrados.com/sdl-trados-studio-manufacturing/

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