sdl trados studio 2019 BLOG

SDL Trados Studio 2019がついに登場

SDL Trados Studio 2019のリリースを発表でき、個人的にとてもワクワクしています。なにしろ、私がSDLに入社して12年目になるほぼ同じ日に発売されるのですから。

このブログを書くことは、私にとって、入社以降のあらゆる変化、つまりSDL Trados 2006をリリースした12年前からの変化を振り返る良い機会となりました。

SDLは2006年7月から大きく発展し、2009年のSDL Trados Studioのリリースでは、世界をリードする翻訳ソフトウェアをさらに使いやすくすることで重要な一歩を踏み出しました。AutoSuggest、オートコレクト、訳語検索などの新機能から、カスタマイズ可能なリボンやフラットアイコンデザインなどのユーザーインターフェイスの強化はもちろん、upLIFT Fragment RecallAdaptiveMTなど最新のイノベーションまで、SDLはいつでもユーザー体験を最優先に取り組んできました。

しかし、翻訳コミュニティとの関わりが深まり、フィードバックをどんどん受け取るにつれて、さらなる進化を遂げたいと感じるようになりました。特に、SDL Trados Studioを最大限に活用していないと感じるユーザーが50%もいることが、この思いを強くしました。

これが、ユーザー体験(UX)を重視してSDL Trados Studio 2019の開発に着手したきっかけです。「ユーザー体験」という用語は、ビジネスのさまざまな場面でよく耳にするようになっています。

 まず第一に、ユーザー体験の実際の意味とは何でしょうか?

Donald Norman氏が、AppleのAdvanced Technology GroupでVice Presidentを務めていた頃に、この用語を生み出したと言われています。彼は次のように語っています。「私がこの用語を作った理由は、ヒューマンインターフェイスと使い勝手の意味があまりにも限定されていると感じたから。工業デザイン、グラフィック、インターフェイス、物理的なインタラクション、マニュアルなど、人間がシステムで体験するあらゆる要素を網羅する用語が欲しかったのです。」 

Norman氏が考えたオリジナルの意味は、SDL Trados Studio 2019の全体像を物語っています。つまり、SDL Trados Studioを最大限に活用して、連携、学習、発見に役立ててもらう新たな方法を提供することを目的としているのです。

翻訳やローカリゼーションプロジェクトの管理が複雑なのは自明です。必然的に、プロの翻訳者やプロジェクトマネージャーが使用するツールも、多種多様なシナリオ、作業方法、ファイル形式に対応できなくてはなりません。

SDLが実施したどのアンケートや調査でも、複雑さがとにかく増しているという結果が出ています。品質が最も重視されるのは変わらないため(SDLが実施したTTI調査の結果では、品質をコストの6倍重視しています)、納期の短縮、小規模なマイクロ翻訳(短納期で翻訳する必要がある数ワード程度からの小規模プロジェクト)の増加がプレッシャーとなっています。

34年もの歴史を誇るSDL Trados Studioですから、複雑化の一途を辿る翻訳業界に対応するために、無数の機能が追加されてきたのは当然のことです。

今回のリリースでは、SDL Trados Studioのユーザージャーニーや体験を改善し、より簡単かつスピーディーに操作できるようにしたいと考えました。結局のところ、ユーザー体験が向上すればするほど、作業スピードが上がり、翻訳の品質の向上により多くの時間を費やせるようになるのです。

より優れたユーザー体験があらゆる面に好影響をもたらすことをご理解いただけるでしょうか。1日50回も繰り返す同じ作業を省略できたら、大幅な時間の節約になり、より有益で重要な作業により多くの時間を費やせるのです。

では、実際にはどのように形で実現しているのか、具体的にご紹介します。

オンデマンドガイダンス

まず、SDL Trados Studioでのジャーニー全般を初心者ユーザーと既存ユーザーの両方の視点から再検討しました。また、SDL Trados Studio自体や新機能、あまり使われていないと思われる部分を短時間で最大限に活用できるようになるためには、どのようなツールを提供すべきかも再考しました。

SDL Trados Studio 2019では、ソフトウェアの習得や探求に役立つ新たな方法として、オンデマンドのチュートリアル、ヒントやヘルプを取り入れています。SDL Trados Studioを起動した瞬間から、特定の操作方法について、関連するビデオやアドバイス、ヒントを参照できるのです。SDL Trados Studio 2019では、プロジェクト管理のタブでも編集作業の環境でも、エキスパートガイダンスがオンデマンドで提供されます。

この新機能は、ユーザーに直接的なメリットがあるだけでなく、SDL Trados Studioに不慣れなスタッフや個人翻訳者を定期採用する必要があるチームマネージャーにも大きなメリットをもたらすと確信しています。新規ユーザーの早期習得に役立つことでしょう。

あらゆる機能に瞬時にアクセス

私が最も期待している新機能の1つが「Tell Me」です。多くのSDL Tradosロードショーでご紹介してきたこの新機能は、熟練ユーザーにも初心者ユーザーにも役立つはずです。なにしろ、SDL Trados Studioには700を超えるコマンドと1300を超える設定があるのですから。

SDL Trados Studioを使用すると、その奥深さとパワーに圧倒されることもあると思いますが、「Tell Me」を使えば、SDL Trados Studioの高度な機能に簡単かつ迅速にアクセスできます。「Tell Me」なら、どんな機能、設定、コマンドも、すぐに見つかるのです。実際に、以前のバージョンよりも4倍速く見つかる場合もあります。本当に素晴らしい機能です。コマンド名を入力していくだけで、SDL Trados Studio 2019が該当する場所に導いてくれるのです。

コマンドをすぐに利用できるだけではなく、知らなかった新機能が見つかることもあります。

SDL Trados Studio 2019では、あらゆる機能に瞬時にアクセスできます。これはユーザーだけでなく、共同作業する相手もです。どんなに簡単にコマンドが見つかるか、想像してみてください。例えば、作業相手に、「LookAhead」と入力するよう伝えてください。Tell Meがこの機能をアクティブ化するための画面に導いてくれます。

プロジェクト管理の変化

さまざまなイベントで耳にすることが多く、2つの調査結果にも表れているように、ますます多くの翻訳業務が「マイクロ」もしくは小規模の翻訳プロジェクトとして発注され、プロジェクト中に更新されるようになっています。このようなプロジェクトでは通常、数件、数十件、場合によっては数百件の小さなファイルを短期間で翻訳する必要があります。

私たちは、翻訳に費やす時間を最大限に確保するために、小さいファイルが大量に含まれるプロジェクトの作成を簡素化し、既に開始したプロジェクトについても容易に進められるようにしたいと考えました。

SDL Trados Studio 2019には、新たなプロジェクトウィザードが備わっています。新しいプロジェクトをこれまでより28%少ないクリック数で作成でき、作業時間を短縮できます。より複雑な設定が必要でも、ナビゲーションが容易になりました。

SDL Trados Studio 2019はプロジェクト中のファイル更新にも対処しており、以前のバージョンよりも80%以上迅速に更新できます。更新されたファイルをあっという間に、簡単に追加できるのです!

業務の100%がプロジェクトの管理や作成のみであっても、個人翻訳者として翻訳作業を迅速に進めたい場合でも、この新しいプロジェクト作成ウィザードと改善された機能によって、作業時間と操作を大幅に削減できるはずです。

品質の維持

SDLは、高品質な翻訳の提供と維持に最大限の時間を費やしていただきたいと願っています。そのため、SDL Trados Studioで特に役立つと思われる、QAチェックと翻訳メモリのメンテナンスという2つの機能を強化したいと考えました。

SDL Trados Studioは、充実したQAチェック機能を備えており、翻訳における句読点、数値、スタイルなどのエラーの軽減に役立ちます。SDL Trados Studio 2019では、この機能を言語レベルで設定できるようになり、それぞれの言語に最も適したチェックを実行できます。QAチェックレポートに、原文分節と訳文分節が含まれるようになり、レビュー前に翻訳の品質を瞬時に評価することもできます。

SDL Trados Studioで検出されたエラーがよりわかりやすく表示されるように改善されたため、エラーを修正しやすくなっています。

翻訳メモリのメンテナンス機能も新しくなっています。1日の作業の終わりに、新たに作成、調整、レビュー、リリースされたすべての翻訳が翻訳メモリに保存されます。私たちは、このような貴重な資産を管理して最適な状態に保つ作業を、これまでになく簡単にすることが重要だと感じていました。

そのため、TMメンテナンスのインターフェイスに大幅な変更を加えました。1ページに表示できる翻訳単位が増加し(これまでの200分節から1000分節に拡大)、必要なTUページへの移動が容易になり、検索機能や変更の確定機能にも改善を加えています。

このブログでご紹介しているのは、SDL Trados Studio 2019がもたらすメリットの概要にすぎません。さまざまなビデオやメール、ウェビナー、ウェブページに加え、今年後半にはイベントも準備しています。それらを活用して、翻訳の向上に役立つSDL Trados Studio 2019の詳細をご確認ください。

今回のリリースで、初心者、熟練者、翻訳者、プロジェクトマネージャーを問わずあらゆるユーザーにSDLが最も提供したかったのは、優れた結果を実現する優れたユーザー体験です。新しいSDL Trados Studio 2019を習得し、ぜひご活用ください!

個人翻訳者の方は、こちらをクリックしてSDL Trados Studio 2019 Freelanceの詳細をご確認ください

翻訳会社の方は、こちらをクリックしてSDL Trados Studio 2019 Professionalの詳細をご確認ください