
SDL Trados Studio
SDL Trados Studio 2015の翻訳品質評価機能(TQA)を使った品質評価(Measuring translation quality in SDL Trados Studio 2015 with TQA)
数年前、当社はSDL Trados Studioへの翻訳品質評価(TQA)機能の導入に関わる潜在的な可能性について、欧州議会および欧州委員会との話し合いを始めました。 欧州議会および欧州委員会はなぜそのことに関心があったのでしょうか?
現在欧州議会で約1,200名、欧州委員会で1,600名を超える翻訳者、また司法裁判所には600人強の翻訳ワークフローに関わる弁護士、欧州連合理事会には600人を超える翻訳者、そして欧州会計監査院には約150人の翻訳者が存在しています。 また、翻訳の外注量は急激に増加しており、例えば、2014年に欧州委員会は翻訳作業の29%をアウトソースしています。 ローカリゼーションに従事している翻訳者の人数の多さと多様性を考えると、品質の監視機能へのニーズがあるのは明らかです。 これが、TQAの採用となるきっかけとなりました。
欧州連合だけでなく、法人や、大・小規模の翻訳会社にとっても、翻訳品質は主要な懸念事項の1つであり、時間とコストを節約するために誤りや不統一などの問題を最小限に抑える必要があります。 TQAの開発を通して当社がもたらした原則と手法により、翻訳サプライチェーン全体における品質と一貫性の客観的評価を可能にし、クライアントの要件をクリアしているかを確認することができます。
TQAの優れている点は、LISA QA、TAUS DQF、SAE J2450、MQMなど、翻訳業界標準の言語モデルテンプレートから翻訳品質の枠組みを選択し、設定できる点です。 ニーズに合わせてこれらのモデルをカスタマイズすることも、さらには独自のモデルを構築することもできます。
TQAから取得できる情報
レビュアーによる翻訳の評価を通じて、TQAレポートから以下の情報を得ることができます。
- 承認/却下のしきい値
- 翻訳者の評価
- レビュアーの評価
- MTの評価
- 自動レポート作成
- プロセスの改善
翻訳業界における品質およびSDL Trados Studio 2015 Professionalの新しいTQA機能の詳細については、eBook『完璧な翻訳を目指して』をダウンロードするか、特設Webページ「品質の重要性」をご覧ください。