dealing with file types sdl trados studio

プロジェクトTM:メインTMとの違いと使用方法

SDL Trados Studioをご利用の翻訳者には、言語ペア別にTMを1つ作成し、どのプロジェクトでも言語ペアに応じて同じTMを使用している方もいれば、顧客別、専門分野別、翻訳タイプ別に異なるTMを作成し、プロジェクトごとに異なるTMを使用している方もいます。これらはいずれも、SDL Trados Studioの用語ではメインTMであり、プロジェクトTMではありません。

プロジェクトTMとは?使用する理由は?

プロジェクトTMはメインTMから抽出されたTMで、特定のプロジェクトに必要な翻訳単位のみが含まれています。SDL Trados Studioの既定設定では、プロジェクトの準備時にプロジェクトTMが作成されないため、必要に応じて作成する必要があります(作成方法は下の「プロジェクトTMの作成方法」でご説明します)。次に挙げるシナリオなど、よくある状況で一時的な(「作業用」)TMが必要になった場合に、作成することをお勧めします。

外部とTMを共有する際のベストプラクティス

プロジェクトマネージャーが外部の個人翻訳者に翻訳業務を委託する場合、メインTM全体を提供するのではなく、ファイル共有タイプのプロジェクトTMを送信することができます。このようにする主な理由は次のとおりです。 

  • 翻訳メモリのサイズを最小限に抑える。容量の大きいメインTMは、アップロードやダウンロードに時間がかかるため、翻訳者に提供しづらいことがあります。容量の大きいメインTMを小さいプロジェクトTM(メインTMからプロジェクトに関連した翻訳単位のみを抽出したもの)に替えると、この問題を回避できます。 
  • 情報セキュリティを最大限に確保する。プロジェクトTMを使用すると、知る必要がある人とだけTMの内容を共有できます。プロジェクトマネージャーがTMを共有する外部関係者を選択できるため、情報セキュリティや機密保持のベストプラクティスと言えます。
プロジェクトTMは使い捨て可能なリソースです。外部翻訳者が使用しますが、プロジェクトマネージャーに返却する必要はありません。メインTMは、翻訳者から返却された最終バイリンガルファイル(SDLXLIFF)から更新されます。

社内でTMを共有する際の品質管理

プロジェクトTMを社内で使用する場合、メインTMに下書き翻訳が書き込まれる可能性を回避するために、品質管理のツールとして使用できます。この場合、プロジェクトTMは翻訳と改訂のための一時的な保存場所であり、作業が完了するまで使用されます。既定では、翻訳者やレビュアーがメインのTMにアクセスできる場合でも、更新されるのはプロジェクトTM(「下書きTM」とも呼ばれます)です。翻訳されたコンテンツを確認して確定したら、メインのTMにアップロードできます。

プロジェクトTMの作成方法

プロジェクトTMを作成するタイミングに応じて、次の方法から選択できます。 

  • プロジェクトの作成時:既定の準備連続タスク([一括タスク]で選択済み)を[プロジェクト用のTMなしで準備]から[準備](ドロップダウンオプションから選択)に変更します。これにより、既定の準備タスクに[プロジェクト用翻訳メモリへの入力]タスクが追加され、プロジェクトとともにプロジェクトTMが作成されます。既定では、ファイル共有タイプのプロジェクトTMが作成されます。 
  • プロジェクト作成後:プロジェクトTMを作成する場合、[プロジェクト]ビューを表示して対象プロジェクトを選択し、[一括タスク]>[プロジェクト用翻訳メモリへの入力]の順にクリックします。 
  • プロジェクトパッケージの作成時:パッケージ作成ウィザードの最終段階で、[すべてのパッケージに新規のファイル共有タイプのプロジェクト用翻訳メモリを作成]オプションを選択します。

プロジェクトの作成時にプロジェクトTMを常に準備するようにしたい場合は、SDL Trados Studioの既定の連続タスクを変更できます。それには、[ファイル]>[オプション]>[既定の連続タスク]の順に選択し、[プロジェクト用のTMなしで準備][準備]に変更します。

プロジェクトTMの仕様

SDL Trados Studioでは、プロジェクトに設定されたメインTMを使用してプロジェクトTMが作成されます。プロジェクトTMには、Trados Studioの原文ドキュメントのファイル分析で関連性があると判断された翻訳単位のみが含まれます。関連性の判断には、TM設定の[最小一致値]と[最大ヒット数]に指定した設定が使用されます。これらのパラメータを指定するには、[プロジェクトの設定]>[言語ペア]>[すべての言語ペア]>[翻訳メモリと自動翻訳]>[検索]の順に選択します。

プロジェクトTMの名前は、プロジェクト名と言語コードの組み合わせになります。ファイル共有タイプのTMの場合は、プロジェクトフォルダのTMサブフォルダに格納されます。

ご不明な点はありませんか?

プロジェクトTMに関するご質問や、プロジェクトまたはTMに関して何かございましたら、SDL Communityを通じてお問い合わせください。