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~Trados Studioってなに?~第11回「外注しているからTradosは不要!?」

皆さんこんにちは! SDLジャパンの西海です。このブログでは、Trados Studioという翻訳ツールについてご紹介をしていきます。

第11回は翻訳業務を外注している方にもTradosを活用できる使い方をお伝えします。
「社内には翻訳者がおらず、外注しているからツールはいらない」と思っている方にもフィットする可能性がありますよ!

プロジェクトパッケージとは?

今日のテーマについてお話をするにはTradosに標準で備わっている「プロジェクトパッケージ」という機能を知っている必要がありますので、まずはその紹介をします。プロジェクトパッケージはTradosユーザ同士でファイルのやりとりをスムーズにするもので、
・原文ファイル
・翻訳メモリ
・用語ベース
の情報が1つにまとまったファイルです。
ファイルですのでメール添付でやり取りが可能です。

上記3つはバラバラに渡しても同じですが、1つにまとまっていることでやり取りがしやすくなります。またプロジェクトパッケージにはプロジェクトの設定情報も含まれているため、受け手は詳細な設定が完了した状態で作業を開始することができます。

作業後は「返却パッケージ」として閉じて、依頼元へ納品します。

外注の際にどう役立つの?

では社内で翻訳をしないのに、どのようにTradosが役立つのでしょうか。
もし発注先の翻訳会社がTradosを使っていたら、Trados同士プロジェクトパッケージでやり取りができますよね。 この運用には次のようなメリットがあります。

メリットは大きく2つです。
①発注と納品の際のやりとりがスムーズになる
②翻訳メモリと用語ベースを自社で管理でき、品質が向上する

まずは①からみていきましょう。
こちらは先程お伝えした通り、各ファイルをバラバラに渡す必要がなく1個にまとめることができます。それに加え以下のような情報をプロジェクトに含めることができます。
・作業内容(翻訳orレビュー)
・担当者
・納期
・翻訳言語
・使用してほしい翻訳メモリと用語ベース
・コメント(要望や注意点などを残せます)
・翻訳してほしい分節、翻訳が不要な分節を設定できます

こちらは実際にプロジェクトパッケージを作成する画面のひとつです。
担当者などの情報はこの画面で設定することができます。

受け手はプロジェクトパッケージをTrados上で開くとリストにプロジェクトが自動で追加されすぐに作業を開始できますので、依頼元が依頼したい内容をすぐに汲み取れます。
プロジェクトパッケージを使用せずに発注するとプロジェクト情報はメールなどで別途伝える必要があり、受け手側もその内容に合わせ自身でプロジェクトを作成する必要があります。

次に②のメリットについて解説します。
通常Tradosを使用しないで翻訳を発注する場合、原文ファイルのみを送り訳文が納品されるという会社が多いのではないでしょうか。以下のようなフローです。


訳文の納品後は社内でレビューを行うかと思いますが、ここでポイントとなるのは「修正結果が翻訳会社へ反映されているか」という点です。
例えば、納品結果が期待と違っていたため社内で修正を行ったとします。ところが次回の発注で再度修正前の文が納品されました。せっかく1度修正したならば、その内容は次回以降反映されて納品されると嬉しいですよね。

Trados上でレビューを行うと、レビュー結果は翻訳メモリへ蓄積されます。次回発注時にはプロジェクトパッケージに翻訳メモリを含めることができますので、翻訳会社は依頼元が修正した表現を参照しながら翻訳を進めることができます。つまり1度修正した結果は次回以降反映されて納品されるようになります!用語ベースも同じ考え方ですよ。

こちらは実際にTradosでレビューをする画面です。対訳形式で見ることができ、変更履歴を残すことができます。変更した内容は一括で翻訳メモリへ更新し、次回発注時には最新の翻訳メモリをパッケージに含めて発注をします。


この「発注→納品→レビュー→翻訳メモリを更新→発注」という運用を繰り返すことで、翻訳メモリの中身が蓄積されていき、翻訳会社側が翻訳メモリの中身を参照しながら翻訳ができるようになります。それにより納品される訳文が依頼側の希望に沿った内容に近づいていき、納品後のレビュー時間を短縮することができるんです。Tradosにはこんな使い方もあるんですね~。

ワークフローは以下のようなイメージです。

※この運用は発注先がTradosを持っている場合のみ可能です。
発注先がTradosがお持ちかをご確認ください。

複数ベンダーへ発注する場合

複数の翻訳会社/翻訳者に発注をする場合にもこの運用が役立ちます。A社に発注するとある表現と用語が使われ、B社に発注すると別の表現と用語を使われるというケースも珍しくありません。翻訳自体の意味は間違っていなくても、表現と用語がバラバラだと修正する時間が発生してしまいますよね。
発注先各社がTradosを持っていれば、同じ翻訳メモリと用語ベースを渡すことで、翻訳会社が異なっても同じ表現や用語を使ってもらいやすくなります。

このように翻訳メモリと用語ベースを自社で管理することで、ベンダーに依存せず自社で品質を管理することができるようになります。

プロジェクトパッケージを社内でも活用しよう

プロジェクトパッケージは社外の人だけでなく、社内でも活用することができます。

・社内でプロジェクト管理者と作業者の役割が分かれている場合
翻訳業務をアサインするプロジェクト管理者と、翻訳を行う作業者がわかれている場合はプロジェクトパッケージを使って依頼をすることで、やりとりがスムーズになります。

・別部署に依頼をする場合
この場合もプロジェクトパッケージで依頼をすることで、受け手がどの翻訳メモリを使いどのようなプロジェクトで翻訳をすればよいかがすぐにわかります。離れた拠点へ依頼をするときもプロジェクトパッケージが便利です。

今日は翻訳用途ではなく、発注の窓口としての使い方を紹介しました。皆さんはこの使い方知ってましたか?社内で翻訳をしていなくてもTradosを有効に使えば翻訳品質を向上することができます!
さらに、社内で翻訳をし外注もしているという会社はもっとTradosを活用できますね。ぜひ検討してみてください。

■30日間の無料トライアル■
http://www.sdltrados.com/jp/products/trados-studio/free-trial.html

■過去のブログ■
第1回「Trados Studioの自己紹介」
https://blog.sdltrados.com/jp/intoduction-sdl-trados-studio/
第2回「翻訳メモリ」
https://blog.sdltrados.com/jp/translation-memory-sdl-trados-studio/
第3回「用語ベース」
https://blog.sdltrados.com/jp/sdl-trados-studio-termbase/
第4回「機械翻訳とは違う!?」
https://blog.sdltrados.com/jp/trados-studio-machine-translation/
第5回「Tradosで使用するファイル」
https://blog.sdltrados.com/jp/sdl-trados-studio-file-types/
第6回「Trados Studioの歴史」
https://blog.sdltrados.com/jp/sdl-trados-studio-history/
第7回「Tradosの活用例、製造業界編!」
https://blog.sdltrados.com/jp/sdl-trados-studio-manufacturing/
第8回「Tradosの活用例、特許業界編!」
https://jp.blog.sdltrados.com/sdl-trados-studio-patent-law/
第9回「翻訳業務を標準化しよう」
https://jp.blog.sdltrados.com/standardization-translation-with-trados/
第10回「翻訳メモリの共有と管理」
https://jp.blog.sdltrados.com/sharing-managed-translation-memory-trados-studio/

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