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Glossary Converter – Excelから用語ベースおよびTMXへの変換

みなさま、こんにちは。SDLジャパンの土田です。こちらのブログでSDL Trados Studioをはじめとする弊社製品についての実用的な情報をお届けしています。

2018年、最初の記事となります。旧年中は大変お世話になりました。本年もSDL Trados Studioをご愛顧いただけますよう、よろしくお願いいたします。

SDL AppStoreというウェブサイトをご利用いただいたことはあるでしょうか。こちらではSDL Trados Studioと連携して動作するアプリや、SDL Trados Studioの機能を拡張するプラグインが豊富に用意されています。アイテムの多くは無料で提供されていることも大きな特徴です。
http://appstore.sdl.com/jp/

今回はGlossary Converterというサードパーティ製アプリについてのご紹介です。すでにお使いいただいているTrados Studioユーザーの方も多いかと思いますが、Excelの用語集(xlsおよびxlsx形式)をTrados StudioやMultiTerm Desktopで使用可能な用語ベースファイル(sdltb形式)に簡単に変換するためのツールです。

SDLの開発によるアプリではないのですが、既存のExcel用語集をMultiTerm用語ベースに変換する際にはほとんど定番とも言えるアプリです。

用語ベースの必要性

翻訳作業を行うに当たって、依頼元よりレファレンス資料としてExcelの用語集を提供される場合が多くあると思います。Trados Studioで翻訳作業を行うにあたり、こうしたExcelの用語集を適宜参照しながら訳文の入力を進めるという方法も可能ではあるのですが、どうしても「見落とし」「見逃し」の危険性がつきまといます。

原文中の重要な用語を見落としてしまうことも考えられますし、あるいはそれが初出の用語の場合、そもそも「特別な訳出の必要な用語である」ということに気づかない場合もありえます。

そうした危険性を最小限にするには、Excel用語集を用語ベースに変換し、Trados Studioのプロジェクトに追加する方法が有効です。エディタ画面において、用語ベースに登録済みの用語が原文中に存在する場合、Trados Studioが自動的に検出します。原文中の該当語句は赤のラインで強調され、同時に[用語認識]ウィンドウ内に訳語が表示されます。

さらに[検証]のメニューの中には[用語検証機能]が用意されています。用語ベース内の訳語が訳文の中に反映されていない場合、警告が自動的に表示されます。

上記のようなチェック機能を利用できるという意味でも、Excel用語集を用語ベースに変換しTradosのプロジェクト内で使用するメリットは非常に大きいと言えます。この変換を容易に可能にするGlossary Converterの使い方を以下にご説明します。

Glossary Converterのダウンロードとインストール

Glossary ConverterはSDL AppStoreより入手できます。検索ボックスにGlossary Converterと入力すると製品ページがヒットしますので、[ダウンロード]をクリックします。

「GlossaryConverter.zip」というファイルがダウンロードされ、その中の「setup.exe」を実行するとインストールが開始されます。

インストールが完了すると、[すべてのプログラム]あるいはアプリ一覧の「SDL OpenExchange」というフォルダにGlossary Converterのアイコンが作成されます。

Excel用語集を用語ベースに変換する

それではGlossary Converterを使用し、Excel用語集を用語ベースに変換してみましょう。「sample_glossary.xlsx」というファイル名で、以下のようなサンプルの用語集を用意しました。1行目に言語名を入力します。今回は5言語の用語集を使用しますが、たとえば日英のみの対訳用語集でも問題ありません。

もしも同じ意味や用法の用語が複数ある場合、「cable|wire」というように同じセル内に「|」記号で区切って入力します。

Glossary Converterを起動します。Excelファイルを読み込む場合、xls 、xlsx あるいはcsvのいずれかのファイル形式である必要があります。この正方形のアプリケーションウィンドウの上に、Excel用語集をドラッグアンドドロップします。

変換に必要な操作は、このドラッグアンドドロップだけです。処理が完了すると、もとのExcel用語集と同じフォルダに、変換された用語ベースファイル(sdltbファイル)が生成されます。以下の2つのファイルのほかにも、mdf形式やmtf形式のファイルがいくつか生成されていますが、中間ファイルのようなものですので無視して構いません。

MultiTerm Desktopで用語ベースを開き、内容を確認できます。Excel上で「|」で区切られていた用語も、同じエントリの中の別の訳語としてインポートされました。

用語ベースをExcel用語集に変換する

逆に、用語ベース(sdltb)形式をExcel用語集に変換することも可能です。操作はまったく同じで、sdltb形式のファイルをGlossary Converterのアプリケーションウィンドウにドラッグアンドドロップするだけです。デフォルトではxlsx形式のExcelファイルに変換を行います。

ExcelファイルをTMXに変換する

もうひとつ、Glossary Converterの便利な使い方として、「対訳形式のExcelファイルをTMX形式のファイルに変換する」というものがあります。TMX形式のファイルを介することで、対訳Excelファイルの内容を翻訳メモリにインポートすることが可能です。

対訳形式のExcelファイルを翻訳メモリに変換する方法については以前のブログ記事でもご紹介していますが、Glossary Converterを利用することでも同様のことを行うことができます。

この場合、Glossary Converterの出力時のファイル形式を変更する必要があります。Glossary Converterのアプリケーションウィンドウより、[Settings]をクリックします。

[General]タブより、出力時のフォーマットを[Excel 2007 Workbook](xlsx形式)から[TMX (Translation Memory eXchange)]に変更し、[OK]をクリックします。

アプリケーションウィンドウの[out]の部分に、tmx形式が表示されたことを確認します。これで設定変更は完了です。

以下のような対訳形式のExcelを用意します。1行目に必ず言語名を入力してください。

あとはこれまでの操作と同様に、対象のExcelファイルをGlossary Converterのアプリケーションウィンドウにドラッグアンドドロップします。Excelファイルと同じフォルダ内にTMXファイルが生成されますので、こちらを翻訳メモリにインポートすれば対訳Excelファイルから翻訳メモリへの変換が完了します。

 

※Glossary ConverterはSDLの開発によるアプリではありませんが、動作に関するご質問についてはSDL Community内で任意のユーザーディスカッションが設けられています。下記のSDL AppStore Applicationsフォーラムをご利用ください。
https://community.sdl.com/product-groups/translationproductivity/f/160